生徒会行事、学年集会、帰りの会、様々な機会で司会を生徒が担うことになります。
そこで、司会の役割を通して、生徒にどんな力をつけたいのかを考えていきましょう。
次第をタイミングよく読み上げる…だけ?
例えば全校集会をイメージしてみましょう。司会は生徒会副会長。事前にお便りをつくり、学級委員を通して、生徒は場所、時間、内容を把握しています。
前日、担当の先生は、リハーサルを行います。
担当の先生「では、リハーサルをやってみよう。全校が整列完了しました。じゃあ、司会よろしく」と。
そして一連の集会が終了。「司会オッケー。堂々とできてたよ。」
この先生は、どんな力を伸ばそうとしているのでしょう?全校生徒の前で、緊張を乗り越え、堂々と、式次第を読み上げる力なのでしょうか?
力がつかないとは言いません。でも、それだけではもったいないのです。「堂々と読む」ことは、あまり脳を使っていません。
集会の前後は、司会者が担うもの。
集会が充実するかどうかは、前後の活動が影響するものです。
例えば、集合時にいつまでも整列せず、おしゃべりが収まらず、始めようとしたら、遅れてくる生徒がいます。それでは、集会が始まっても、生徒たちの気持ちはフワフワしていて、充実した集会にするのは困難です。
また集会終了後に、全校生徒がただ退場していく、ひどいと司会者が終わったと生徒会執行部の子たちと話したりしています。それでは、全校生徒の効果は薄いでしょう。
集会前をイメージする。
「始めます」の前をイメージするような問いかけをします。
「開始時刻から逆算して、何時何分から司会台のところで待つべきだと思う?」
「生徒が集合してきたら、どんな姿でいればいい?」
「どんな声をかけたら、みんなは等間隔で、静かに整列を完了してくれるの?」
「全員集まったかどうか、どうやって確かめるの?」
きっと、全校生徒が入場前に司会台に立ち、ふらふらせず、直立不動。最前列の位置を決めて指示を出します。集合したところから座り、学級委員に点呼を依頼します。そんなことを考えるのでしょう。
集会後をイメージする。
「どんな声をかけたら、スムーズに解散していくの?」
「片付けは、だれがどのタイミングでやるの?」
きっと、片付けを○○委員会にお願いするから、〇年生の後ろから退場するように言いましょう。その前から片付けを始められるから、片付けを先に指示して、その後に退場の指示かな、と考えます。
集会の効果を上げる司会
担任なら集会前に学級委員に語る機会をもつでしょう。
「今日の集会は、こんな目的があります。こんなことができたり、こんな思いになったらいいと思います。」など。
そして、終了後には振り返りを学級委員に語る機会をもつでしょう。
「今日の集会、僕はこんな思いを持ちました。だから、今後こうしていきます。皆さんはどうですか。誰か話してください。」など。
では、集会の司会者は何をするか?同じようなことをしても構いません。
集会整列後、始まる直前に「こんな姿があるといいと思います。それでは始めます。」終了後には、「みなさんの○○な姿は、司会をやっていてとてもうれしかったです。各学級で集会の振り返りをしたり、各自で日記に感想を書いたりしましょう。では、この後のことを言います。」と。
とっても成長すると思いませんか?
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