
『よさ』と『良さ』の違いが分かりますか?



平仮名と漢字の違い…くらいしか。



実は、全く違うんです。
そして、この違いが分かっているのと、いないのでは、
生徒の成長に大きく影響するんです。
- 生徒の『よさ』と生徒の『良さ』の違いがわかります。
- 教員として、生徒の見方が変わります。
- 生徒の見方が変わると、生徒の成長につながります。
特に、「生徒はこうあるべきだ」と考えたり、日常の中で生徒を怒ってばかりいると考えたりする先生方は必見です。
そんな先生方は、生徒と心が徐々に離れていくか、パワーで(恐怖で)抑え込むか、どちらかになってしまいます。
ぜひ参考にしてください。
生徒の『良さ』を見るのではなく、『よさ』を見ましょう。
『良さ』の定義
『良さ』は、学術的観点から言うと、正確さ、信頼性、適切さ等のことを言います。
そこには、一定の基準があり、それを超えるものが『良さ』として判断されます。
分かりやすく反意語を考えると、『良さ』⇔『悪さ』が一番しっくりきます。
一定の基準以下のものが『悪さ』ということになります。



数直線を思い浮かべてみよう。
プラス側が『良さ』、マイナス側が『悪さ』になるのが分かるかな。



「人を物差しで測るな!」って、ことかな?
基準があるから『良さ』と『悪さ』が出てきます。そして、その基準は勝手に決められたものの場合が多いのです。
『よさ』の定義
一方『よさ』とは、生徒個人の特性、能力、才能、および独自の素質を指す言葉です。
個性的であり、他の生徒と異なる特徴を表します。これは個人の独自の価値や強みであり、その人の特有のものなのです。



基準がないってことかな?



そうです。
生徒が既にもっているもので、
生徒には、それぞれ『よさ』があるものです。
『よさ』と『良さ』の比較
- 『よさ』: 主観的で、個人の独自の視点に基づいてる。同じ特性が人によって異なる評価を受けることがある。
- 『良さ』: 客観的で、評価の標準が存在する。
- 『よさ』: 異なる個人の特性や才能を尊重する。個人のユニークな要素を重視する。
- 『良さ』: よく標準化されて、一般的な期待に合わせることを重視する。特定の規範に従うことが強調される。
- 『よさ』: 個人の「よさ」を発見し、育てることが重要視される。個人のもつ能力を最大限に発揮することが成長につながる。
- 『良さ』: 教育や評価の際には、一般的な標準や基準に合うことが強調される。
『良さ』を見ることについて
決して、『良さ』を見ることを否定しているわけではありません。
学校や社会においては、他人との比較は避けることができない現実があり、他人の基準に合っているかどうかは、その生徒の生きる喜びや苦しさにつながるのです。
その視点からは、『良さ』を追求することは不可欠と言えるでしょう。
まとめ
生徒の言動には良いことと悪いことがあります。
しかし、人は『良し』『悪し』だけではありません。人には、それぞれ『よさ』が必ずあるものです。
教員は生徒の『よさ』を見て成長を促すのであって、『良さ』だけを見るものではありません。
人にはそれぞれ『よさ』があります。あなたの学級にも『よさ』があります。その『よさ』を見て、それを伸ばしましょう。
そうすれば、「他の学級は、ピシッとしているのに、君たちは…」とか、「昨年の生徒会長はこうだったのに…」「みんなやっているのに、なんでできないんだ」・・・そんな怒り方をして、生徒から信頼をなくすことはなくなります。
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