行事を企画するときの落とし穴

目的の前に手段が決まっている場合、どのように捉え、どのように活動を仕組んでいくのか?

目的と手段を間違えないようにすることは、何に関しても大切なことです。順番としては、目的があって手段を選んでいきます。

しかし学校では、手段が先になっていることが多くあります。それは、学校行事と言われる体育祭や宿泊研修などです。

目的を考える前から日程が決まっていて、年度初めには行事予定に組み込まれています。これらの行事に取り組む際には、気を付けるべきことがいくつかあるのです。

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手段の手段を提案してはいけません。

「今年の体育祭は、縦割りの活動をメインにします」と、特活部長が職員会議で提案する場面に出くわしたことがあります。

『危険だ‼』直感的に思いました。

なぜなら、目的が明確でない体育祭という手段に対し、詳細の手段を提案しているからです。

すかさず「どんな生徒の心を育て、どんな姿を生み出そうとして縦割り活動を仕組もうとしているんですか?」と、僕は質問することで指摘しました。

体育祭は、生徒を育てる手段です。提案すべきことは、どんな生徒を育てたいかという目的を共有することです。それがなければ、詳細の手段を提案すべきではないからです。

行事も手段、縦割り活動も手段です。特活主任は手段から創っているから、明確な答えはでてきませんでした。

手段が先でもアリですよ。

しかしながら、全くダメと言うわけではありません。

体育祭という手段、縦割り活動という手段が有効そうだというのは、教員をやっていれば感じているところなのです。

ですから、その手段にあった目的を考え、職員みんなで共有していけばいいんです。

「3年生、最上級生としてのリーダーシップの成長を期待できる」「体育祭が終わったときには、後輩たちが行事を創り上げた3年生の姿に憧れをもてるだろう」「夢中になれない仲間に対して、様々な角度から考える視点が生まれる。それによって思考の幅が広がる」

「こんなことができるように、縦割り活動を仕組みたいんです」と、目的のイメージを職員みんなで共有を図っていけばいいと思うのです。

目的が見えれば、手段は変化していきます。

目的を考えずに縦割り活動をつくろうとすると、形骸化に向かっていくことになります。単に学校をチームに分け、1年から3年のチームをつくり、競い合っていく。そんな形だけを教員も生徒もこだわってしまいがちです。

しかし、目的が見えたなら、単にチーム分けをするだけではなく、競い合う形や内容が目的に合うかどうかのチェックが入ることになります。

先ほどのような目的が共有されたなら、競い合いの競技やコンテストの活動が、関わり合いを密にしたチームが勝つようなものになっていくでしょう。

さらには、競技だけではなく、何かを創作する活動を仕組まなければ縦の関わりが生まれない、と考えを深めていくこともあるでしょう。

逆に、目的が共有されていなかったら、関わり合いがなくても成立するような競技を選んでしまう可能性があるのです。

まとめ

多くの学校行事は、最初から計画されている手段です。次に教員が行うべきことは、目的の共有、ゴールのイメージの共有です。

そして、それに合った手段の詳細を考えていくのがいいでしょう。

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