リハーサルを日常の活動にしよう。

学級の日常の活動は、当番活動や係活動、委員会活動や給食…などなど。その中に、リハーサルを入れてみましょう。

「すべらない話」は、僕のお気に入りのテレビ番組のひとつです。

その中で、オードリーの春日さんの話がとても記憶に残っています。

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生徒会長に立候補した少年時代の春日さん

春日さんが小学6年生。彼は、生徒会長に立候補します。担任がスピーチの原稿を見てあげよう、リハーサルをしてみよう、と声をかけます。当時、自身に満ちていた春日さんは、「僕はアドリブでできる」と全て断ったそうです。

当日、ステージに上がった春日さんは、何もしゃべれず、大泣きをしました。それを担任が何も言わず、抱えてステージからおろしました。フロアにいた妹も涙を流していたと言います。

番組では、大きな笑いとともにトークが終了しました。

先生、あなたの失態ですよ。

春日さんは、芸人としてブレイクしたからこのエピソードが役に立ちました。しかし、一般の人が同じ体験をしていたら、苦い思い出にしかならないのがほとんどでしょう。

僕が、春日さんの担任と同じ時期に同じ学校に勤めていたら、「先生、あなたの失態ですよ。なんであんな恥をかかすんだ」と怒っていたと思います。

生徒が「大丈夫です」と言ったから、大丈夫なのか?「リハーサルの必要がない」と言ったから必要がないのか?

リハーサルは、学級における日常の活動としましょう。

生徒は、学校生活においてスピーチしたり、誰かの前に立つ機会が多いものです。特に上級生になると、何かと下級生の前に立つ機会を得ることができます。

そのリハーサルを朝の会や帰りの会、足りなければ昼休みなどに行ってみましょう。この活動はいろいろな点から価値があります。

  • リハーサルを行う生徒は、練習ができる。当然、緊張感も減るし、上手になる、自信にもなる。
  • リハーサルを見る生徒は、仲間の頑張りを知ることができる。緊張感を少しだけ共有することができる。
  • リハーサルをした生徒は、本番で学級を超えてよい影響を与えることができる。
  • リハーサルをした生徒は、見てくれた学級の仲間に感謝の気持ちをもつことができる。

リハーサルは、もっとたくさんのメリットがあるかも知れません。こちらのねらいを超えて、生徒同士のつながりが生まれたり…。

必然性がある活動です。

誰でも人前に立つことはプレッシャーのかかるものです。その練習をすることは、生徒にとって必然性がうまれます。

「学級の仲間の前でできなければ、学級を超えたところでできるわけがない」のだけれど、仲間だから恥ずかしいという気持ちも分からないでもありません。

だから、日常の活動にしてしまうのです。リハーサルは学級で行うことだと、してしまうのです。「今週の〇曜日に集会があるから、代表で語る生徒は明日の帰りの会でリハーサルね」と。

朝の会や帰りの会で、必然性の優先順位を考えた場合、他の活動よりもよっぽど順位が高いでしょう。

まずは、やってみて下さい。リハーサルをする生徒がいて、それを見る生徒がいる。「どうだった?」と両者に聞いてみれば、素敵な答えしか返ってこないのが分かります。頑張った生徒を悪く言う仲間はいないだろうし、頑張った自分を否定する生徒はいません。

楽しいコーディネート

リハーサルを日常の活動にするにあたって、注意する点があります。それは、生徒が活動を楽しめるようにコーディネートすること。

必然性はあるが、少なくとも生徒に努力を強いる活動です。学級の仲間の前だけでも、大きなプレッシャーを感じる活動になります。

温かい雰囲気、安心できる雰囲気、楽しい雰囲気、失敗してもいい雰囲気をつくってあげましょう。

上手くできても、失敗しても、「よく頑張った」と言ってあげましょう。そして、失敗したら「じゃあ明日もね。」って、明るく言ってあげましょう。「え~」とニヤけられるようなイメージで。

そんな生徒の努力と担任の努力が融合すれば、いい活動になること間違いなしです。

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