生徒と共に規律をつくる: 自主性をくすぐるアプローチ

学級に規律がなくて困ってるんです。
男の先生はいいよなぁ、
大きな声で怒鳴っておとなしくさせられるもん。

ミスタ

それって、規律って言うのかなぁ?
先生が怒鳴って怖かったり、面倒だから従ってるだけでしょ。

でも、言うこと聞いてくれないし、
学級にメリハリがないって感じで…

ミスタ

女性でも大丈夫。
生徒と一緒に学級に規律をつくる方法を紹介しますね。

この記事を読んで分かること
  • 恐怖や迫力だけで押さえつけることなく学級の規律をつくる具体が分かる。
  • 生徒と共につくる学級の規律の素晴らしさが分かる。

まずは、具体的に2つ、生徒と共につくった学級の規律について紹介しします。

目次

帰りの会の規律構築

一日の最後である帰りの会は、生徒たちの開放感が出てきます。

規律がないと、勝手なことを話し出したり、帰る準備をやりながら参加したりします。

だからと言って、先生が怒って、怒鳴って静かにさせる指導はいけません。それでは生徒の納得や帰りの会へのやる気は得られないからです。

仕掛け(事前の準備)

司会を務める生徒(僕の学級では学級委員)が、立派に司会できるように、事前に関わっておきます。

「今日の帰りの会の話題は・・・で、みんなで意見を言いながら、最後にこんな結論になればいいなって、思ってるよ」と、話しておきます。

鍛えてあれば、それだけで学級委員は、帰りの会のイメージができあがります。

まだ鍛えている途中であれば「ちょっとイメージしてみようか」と、リバーサルや話し合いの展開を一緒に予想しておきます。

仕掛け(事前の準備②)

帰りの会の話し合いで、1人か2人の生徒に意見を言えるように、事前に関わっておきます。

「今日の・・・の活動どう思った?僕はこんなことを思ったんだけどさ」と。

この時に、その生徒の意見がどんなものでも構いません。司会者や担任の僕が「○○さん、班長の立場からどう思ってるの?」などと振ったとき、意見を言えればいいのです。

その生徒が自分の意見をとっさに言えなければ、多くの場合、僕の言っていた意見をそのまま出してくれます。

帰りの会において・・・

帰りの会では、リハーサルやイメージ通りに流れます。つくられたものが進行する感じです。

司会が頑張り、とっさに意見を求められた生徒がみんなの前で話をします。しかし、前日同様に帰り支度としていたり、勝手に話したりしている生徒がいます。

その時、もしくはその後で、ようやく先生の出番です。

「みんなどう思う?司会がさぁ、今日自分たちの学級を俯瞰して見てさ、こんなテーマで話し合う必要があるって頑張っるよね」「そして○○さんも、学級のことをよく考えているのがにじみ出てくるような意見じゃなかった?」「その姿に対するみんなの姿勢は、それでいいの?」と。

学級世論の形成を強化する

その帰りの会の後、生徒の何人かに聞いてみます。「今日の帰りの会どう思った?」

「頑張っている子や、学級のことを考えてくれている子に対して、失礼だったと思う」と言うでしょう。

翌日の日記に「みんなで学級の1日を振り返る大切な時間だから・・・」と書いてくる生徒もいるでしょう。

それを、口頭や学級通信で紹介し、そんな意見が出てくる素晴らしさに言及していくんです。

身体測定の規律作り

年に数回の取組みも規律が必要です。

身体測定などは、よい例でしょう。規律がなければ正確にできないかも知れないし、時間ばかり浪費するかも知れません。

仕掛け①事前準備

代表者(保健委員でしょうか)が、前日の帰りの会で話せるように、事前に関わっておき、学級委員に大切なところをフォローするように、事前に言っておきます

その話は、他の生徒たちが身体測定の受け方(準備から移動、測定、移動、学級に戻った時の取組)をイメージできるようにするためです。

学級委員のフォローは、なぜ話さずに移動する必要があるか?や、なぜ礼儀正しく測定を受けるか?などを語っていくとよいでしょう。

当日のフォロワー達をつくる

何人か別々に「保健委員の動きや学級委員の動きをよく見ておいてね」と、事前にお願いしておきます。

規律があり、マナーのよい自分のクラスに『Iメッセージ』

先生の出番です。

「保健の先生や、担当の○○先生が、マナーよく、スムーズに測定できたって、君たちのおかげで感謝されちゃったよ。担任として嬉しいよ。ありがとな」

「何でそんなに、感謝されるようなことできたの?」と聞けば、

「俺らの保健委員すげえもん」「学級委員もな」「俺らがえらいに決まってるじゃん」となります。

まとめ

「そんなに都合よくいく訳がない」と思っている先生がいると思います。

しかし、過去そんなことを言っていた先生が実践したところ「今までよりも良かった」「ちょっと違ったかも」という感想を聞いています。

そんな実践をした先生達は、この手法に慣れ、習熟し、応用して、規律をつくっています。

どうして、このような手法で規律ができるのかは、やってみてから、やりながら考えてもいいと思います。

怒鳴る、命令する、そんなパワーでつくった規律は、もろいものです。生徒は、怖くて、怒られるのが面倒だから従っているだけ。

生徒と共につくる規律は、生徒の関わりを利用したものです。よい関わりを演出したものであり、生徒はどんどん仲良くなっていきます。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェア頂けると嬉しいです!よろしくお願いします!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次