
毎日「先生の話」のコーナーがありますよね。
生徒は、そのメッセージを受け取っていると感じますか?



一応、話は聞いてくれていると思うんだけど。
そう言われると自信がないなぁ・・・。
担任の先生が、生徒に向けて話をします。いつも価値ある話であり「聞いてれば得をする」「聞き逃しては損をする」と思ってもらえたなら、生徒は目を輝かせてこちらを見てくれます。
しかし、生徒がそう感じるのには一定の時間がかかります。最初から目を輝かせて聞いてくれるほど甘くはありません。最初は「どんな担任だろう」と警戒していたり、すでに反発していたりします。
だからと言って、毎日生徒の心を動かすような話は簡単ではありません。そんな時は、この方法を試してください。
- 先生の話を聞いている時の生徒の心境が分かる
- 「先生の話」の内容が、生徒に届く方法のいくつかが分かる
生徒の心に響かせる話し方
生徒の心境



「先生の話」を聞いている時、
生徒が、どんなことを思っているのか、考えてみたことある?



う~ん。
これを伝えなきゃ、って考えて話してるだけだから…。
実は、ある担任の先生が話していた場面を見た後、生徒に質問しました。
「どんなことを考えて先生の話を聞いていたか、教えて」と。すると、
- 早く終わらないかなぁ。
- そんなこと分かってるよ。
- 先生が話しやすいように、うなづいてあげよう。 などなど
また、ある帰りの会で、先生が怒ったりしている場面にも出くわしました。
「しっかり話を聞きなさい!」



生徒は正直です。
意味あることを、分かりやすく、何の抵抗もなく話さないと
内容にまで辿り着けないものなのです。
生徒に振りましょう
話の質を向上させるのは、簡単なことではありません。
そこで、話の内容を生徒に届けるための方法を1つ提案します。
- 生徒に言いたいことの的は絞っておきます。1回の話で、言いたいことは1つだけです。
- 言いたいことの結論を生徒に伝えた直後に「・・・すべきだと思うんだけど、○○委員の△△さん、どう思う?」と1人の生徒に振ってみましょう。
- すると、生徒が何か意見を言うでしょう。
- 先生は「△△さんはこう思うんだね。みんなも考えてみてね」などと、返していきます。
簡単に言うと、受け身で聞いていた生徒を、主体的に聞く生徒に変えてしまうのです。
生徒の言葉は、担任の言葉の遥か上をいく事実
担任は、学級を俯瞰しています。しかも大人です。
一方、学級委員などリーダーたちは、学級を俯瞰しているが、自らも和の中にいるプレイングマネージャーのような存在です。
外からの言葉と、内からの言葉は違います。
生徒たちは担任と違い、一日中一緒に生活しています。
ひとりの生徒の発言は、明日の自分たちの生活に直結することを生徒は潜在的に分かっています。
ならば、利用しましょう。
- 「・・・について、学級委員はどう考えているの?」と振ります。
- 「私は、 こう思います」・・・きっと、いい意見を言ってくれます。
- 「なるほどね。よく考えているなあ」と返します。
- 自分の思いと違う答えが返ってきたら「そう言う考え方もあるんだね。僕はこう思うけど、どう?」と対話を続けましょう。
きっと生徒たちは、学級委員の言葉も先生の言葉も心の入っていくはずです。学級委員は自分たちの代弁者であるのですから。
うまく行けば、学級委員を素敵な存在に成長させられるかも知れません。
事前の仕掛けができるなら
- 「今日の○○について、どう思う?」と雑談をする。
- 生徒からの返事は様々あると思いますが、「僕はやっぱり、◇◇◇だと思うんだよね」と、さりげなく伝えます。
- 「先生の話」のコーナーで、みんなに「今日の○○について、どう思う?」と問い、雑談した相手を指名します。
- すると、とっさに指名された彼は自分の考えを言うか、「◇◇◇だと思います」と発言するでしょう。
- 先生は「いやあ、よく考えてるね」と返します。
少しズルい方法ですが、多くの場合「◇◇◇だと思います」と、先生が言っていたことと同じような子をと発言するケースが多くなります。
生徒が、自ら発想して発言した内容です。先生が一方的に伝えたことよりも、かなりの効果が期待できます。
まとめ
先生の話を生徒に響かせたかったら、先生の言葉としてではなく、生徒の言葉として生徒に語ってもらいましょう。
これを実践すると、様々な効果が副次的に出てきます
この方法を実践すると、まずは先生に変化が表れます。
- 『伝える』ことについて、自分の言うことではなく、相手がどう捉えたかに視点を置くことができる
- 学校は『生徒が主体』ということを感じることができる。
- 独りよがりな考え方がなくなり、生徒の思いを考えたり、聞いたりするようになる。
- 生徒が発言する場面が多くなり、学級に生徒の素晴らしい姿が増える。
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